風景印探偵事務所~続風景印の風来坊

風景印や芸能などの記事を書いているフリーライター・古沢保のブログです。

「戦前の風景スタンプ集」復刊!

画像 風景印は1931(昭和6)年に使用開始され、1940(昭和15)年に時局の悪化で一時リセットされましたが、戦前だけでも約1500種類の風景印が存在しました。  その貴重なスタンプを掲載した「改訂新版・戦前の風景スタンプ集」(日本郵趣出版)が本日2月5日に発売になりました。風景印の第一人者である友岡正孝さんのコレクションを集大成した貴重な1冊です。  戦時中なので樺太や朝鮮、台湾、南洋など日本が占領していた外地の風景印もあります。戦時下でよくそんなものを作る余裕があったなと驚く方もいますが、恐らく風景印を置くことで「ここも日本の領土なのだ」と宣言するプロパガンダ的な役割もあったのではないかと私は想像します。  当時の風景印はデザインが優れていると言われますが、確かにゴチャゴチャしすぎずに、素朴なタッチでありながら、しゃれたデザインのものが多いです。メインの題材は大きく描くなど、メリハリが利いていた方が風景印のデザインには向いているのでしょうね。  あと私などは街そのものに興味があるので、この地域は戦前も今も意外と変わってないなとか、戦前はこの地域が観光地として人気があったんだとか、70年以上前の日本を窺い知ることができるのも面白いです。 眺めているだけでも楽しい1冊、ぜひご覧になってみてください!  そして本書は実に22年ぶりの改訂新版。私は待ちきれなくて旧版を昨年、amazonで4000円近く出して購入したくらい(定価は950円…)ですが、この時期に再版されたのも、風景印が盛り上がってきている兆候でしょうか!? ※単行本『東京「風景印」散歩365日』もご覧下さい。