風景印探偵事務所~続風景印の風来坊

風景印や芸能などの記事を書いているフリーライター・古沢保のブログです。

2009年4月13日<41>羽村富士見郵便局長・まいまいず井戸・田本庄軒ぼっかけオムソバ

画像 16:15、図案の「まいまいず井戸」はらせん状に掘った井戸とのことですが、それが現代にどのような形で残っているのかがイマイチ想像がつきませんでした。いきなり井戸があるんですかと聞くと、「説明板とかありますけど、かなり小さいんで通り過ぎてしまうかも」と女性局員さん。  で、現地へ行ってみると、案内板は小さいけど、井戸そのもは大きい! 深さ4.3m、直径は底面で約5m、地表面で16mもあります。しかも羽村駅のすぐ裏にあって、駅近にこんな広さの土地を史跡として残しているのが驚きです。 画像 創建は鎌倉時代といわれ、井戸を掘る技術が未発達の時代に、筒状井戸が掘りにくい砂礫層地帯に井戸を設ける必要から、らせん状で掘ったそうです。その後、村落の中心地として1960(昭和35)年に町営水道が開設するまで使用されてきました(だから駅に近い中心地にあるんですね)。  実は私、個人的にこの「まいまいず井戸」にすごく興味があったんです。というのは、現役の作家では一番好きな桐野夏生さんの初期の傑作『天使に見捨てられた夜』で、主人公の女性探偵ミロが、事件を解決するカギになるのがこの「まいまいず井戸」なんです。だから当局の図案に描かれているのを知った時は狂喜しました。こんな形で実物に出合わせてくれて、風景印様々です。  *単行本『東京「風景印」散歩365日』もご覧下さい! 2009年4月13日おまけ 画像画像  この日は早朝出発で歩き回って疲れた~~、ということで帰途の立川駅内にあるエキュートで夕食を。ソースのいい匂いと店の前に並ぶ行列にフラフラ誘われるように入ったのは「神戸長田本庄軒」。ここの「ぼっかけオムソバ」690円は絶品なんです。ソースは辛口の方をかけるのがおすすめ。うどんのような太麺と、他では味わったことのない味のソースが絡んで、癖になります。この後、立川方面に来た時は折に触れて食べることになるのですが、本当にPR隊になりたいくらい美味です。皆さん、ぜひ一度お試しを。