風景印探偵事務所~続風景印の風来坊

風景印や芸能などの記事を書いているフリーライター・古沢保のブログです。

2009年4月19日<42>昭島郵便局・中神の獅子舞

画像画像  13日に集印していましたが、ふと日曜でも事業会社が開いていることに気づき再訪。今日19日は熊野神社で行なわれる「中神の獅子舞」の日です。  熊野神社は創建が延文5(1360)年、獅子舞は 北条氏照の時代に伝わったものといわれます。前夜に「獅子宿」(選ばれた氏子の家)に泊まった獅子頭が朝9時30分に熊野神社に向けて出発すると聞いたのですが、今年の獅子宿がどこか詳細が分からず、まずは神社へ。大概の情報がインターネットでどうにかなった23区内とは違うことを痛感した出来事でした。そこに集まっていた世話役の方たちに教えてもらった方角へ小走りで行くと、ちょうど道中行列が獅子宿から出てきたところでした。祭りマニアの方たちが大勢撮影をしており、私もそこに混ぜてもらい、熊野神社まで同行します。1枚目の写真がその行列の様子です。 画像画像  そして行列は神社の裏にある石段を登って来るのですが、この石段がかなり急。危険なので普段は金属製の扉が閉められて通行不可なのが、この神事の時だけ開けられるということで、私も有難く先回りし、上から行列を撮影。この待ち時間に、多摩地区の祭りに非常に詳しい男性と出会い、いろいろとお話を伺いました。その方は奥多摩の方の昼夜を徹して行なわれるお祭りなども見て回っており、泊りがけで全行程を見ることもあるそう。「地元の人に混ざらせてもらうのが祭りの醍醐味」と仰る意味はよく分かる気がしました。そして最初の舞が終わった後、地元の奥さんたちが作った豚汁とおにぎりが振舞われ、私もご相伴に預かりました。ああ、旨い。  この獅子舞も夕方まで続く長い神事で、クライマックスまで時間があるので、その間に拝島橋まで歩いて撮影に行ったり、冒頭で書いた昭島局での押印を済ませたり。 画像画像  そして夕方に戻ってくると、ちょうどよく見所の「太刀懸り」が始まりました。これは文字通り刀を持った3人の男性と3匹の獅子が競演するもので、終盤には獅子が刀をくわえます。昔は真剣を用いていたそうで、その姿はとても勇壮です。また前述の男性が教えてくれたのですが、このすだれ格子で囲まれたロケーションは他ではあまり見られないそうで、非常に風情があります。 画像 境内では地元の「和菓子司茶の子」が「三びき獅子まんじゅう」という焼印を押したまんじゅうを販売していました。3つのまんじゅうは黒緑白の3色で、それぞれこしあん、ずんだあん、白あん。この日しか販売しないそうです。 <続報> ブログアップ時には印が磨耗していましたが、後日確認したら新しい印が再配備されていたので報告します(確認日2010年8月19日)。  *単行本『東京「風景印」散歩365日』もご覧下さい!