一足お先に
ゴールデンウィーク気分で青梅まで行ってきました。青梅といっても塩船観音は
河辺駅から本数が少ないバスに乗らねばならず、行程をきっちり決めて行かねばならないのも23区内とは勝手が違うところです。
11:15、バスを降りて青梅藤橋局へ。塩船観音まで歩いていけますかと聞くと「足に自信があれば大丈夫ですけど、それなりにあります」と、
つつじ祭りのパンフレットから地図を切って渡してくれました。
そしてテクテク歩くこと約30分。さすがにつつじの身頃とあって、かなり寺に向かう人も多いです。23区内に住む者にはあまり
知名度がないんですけど、実は塩船観音って国指定
重要文化財(旧国宝)の建造物がたくさんあるんですよね。1枚目の写真の正面に見えるのが図案にもある仁王門で、早速つつじが迎えてくれます。でもこんなもんじゃないんですよ、塩船観音の
つつじは。寺の奥に入っていくと、見えてきました赤の針山の数々。今、写真を見てもその素晴らしさに鳥肌が立ってきました。
塩船観音は7世紀の開山と伝えられ、周囲の地形が小丘に囲まれあたかも小舟のような形状であることから、仏が
衆生を救おうと願う「弘誓の舟」になぞらえて、
天平年間に僧、
行基が「塩舟」と名づけたと言われます。そう、その小舟の
部分、すり鉢状に並んだつつじが塩船観音のクライマックスなのです。2枚目が丘の上から見下ろした光景ですが、何度見ても素晴らしい。そして鉢の底から見た壁ももちろん見事。花の数は約1万7千株、しつこいようですが都下はスケールがデカイです。
ちなみに境内には夫婦杉と呼ばれる40m級の大杉が2本立っていて、仲睦まじく注連縄で結ばれていま印の背景に高木が描かれているのはこれを意識したのかな? 境内のつつじやという店で、香ばしい焼き団子100円で一服。お土産の塩羊羹も購入して、さて、次へ行きますか。
*単行本
『東京「風景印」散歩365日』もご覧下さい!