風景印探偵事務所~続風景印の風来坊

風景印や芸能などの記事を書いているフリーライター・古沢保のブログです。

2009年8月7日<112>八王子八幡町郵便局・八王子まつり

画像 14:40、八王子に移動。図案の神輿は、今日から行なわれている八王子まつりのものです。女性局員さんに祭りに聞いてみましたが、あまり興味はない模様。局内のテレビが何か騒がしいなと思ったら、のりピーに逮捕状が出たことでワイドショーが大騒ぎになっていて、私は年齢的に彼女と同級生でファンだったので呆然。その後も散歩を続けながら、ボンヤリいろいろ考えてしまいました。この日はそういう日でした。 画像 神輿自体は9日(日)に見に行きました。夕方、日が暮れ始めた甲州街道に、提灯を点した各町会の神輿が行き交ってとてもきれいです。テントにいた実行委員の男性に声をかけると、八王子祭りはもう250年以上続いていて、一番栄えたのは明治から昭和初期だそう。神輿には青梅と同じように立派な人形が載っていましたが、戦災で焼けてしまい、戦後に復活できたのは3町だけ。それ以外の町会は自前で神輿を作って再生させたそうで、車も木車ではなくタイヤのところもあります。ちなみに元々の人形は江戸彫りで彫も深かったのが、戦後に作ったのは新潟で彫ったものなので、少し浅いそうです。八王子は機織の街で、戦前は1日機を織ると1万円になるので「ガチャマン景気」と呼ばれたとか。西陣織のネクタイの7割も八王子で生産されていたそうで、そんな八王子の蚕都としての名残りが今も八王子祭りには受け継がれているのです。 画像 それで、八王子祭りの山車の特徴として、掛け声が「いちにの、やーい」というのです。これにどんな意味があるのだろうと祭りの本部に行ってみると、本部が設営されたのは「八王子織物組合」。前述の話を知っていると、なるほどと頷けます。本部の人に聞いてみると、なんと八王子祭りには「山車研」という研究会があり、250年以上の歴史を調べているそう。その山車研の人たちに携帯で確認してくれると、「いちにの、やーい」は確かに八王子独特の掛け声らしいですが、その起源については分かっておらず、でも戦後のことではないかとのこと。祭りも佳境の忙しい時に、どうもありがとうございました。