9月5日・計3局・目黒ばやし
JR新宿→東急東横線自由が丘300円→中目黒150円→渋谷120円 <計570円>
この日は午後から渋谷で仕事だったので、3局だけに留めました。
そして翌6日(土)、目黒自由が丘局に描かれている「目黒ばやし」を見に行きました。熊野神社の祭礼で境内の神楽殿で朝10時から行なうとネットに載っていました。それで現地に10時前に着いたのですが、まだ参道に出店が開き始めたばかりで、一向にお囃子は始まる気配がありません。ようやく神楽殿の木戸が開いたと思ったら、子供たちのお囃子の練習が始まり、ん?これが本番なのか? さすがにじれったくなり、1時間半ほど過ぎたところで世話係みたいな人に聞くと「この後昼休憩で、大人の演奏はその後」とのこと。うーん、長い。
そこで駅から放射状に1000もの店があるという自由が丘の街を散策したり、スイーツフォレストでお茶をしたりしながら時間を潰し、13時前に再訪。それでもまだ始まりそうにないので、舞台の上にいた着物の男性に声をかけると、この方が笛の演奏者でした。「私らも上から言われたら演奏するんで、いつ始まるか分からないんだけど。最近はメンバーが歳取ったから、始まるのも遅くなってるんだ」とか。この方は40歳で始めて20年目、世代交代が難しいようで、午前中に練習していた児童たちは貴重な後継者なのでしょう。そんな話を聞いているうちに、いよいよ大人の演奏が始まることになりました。
目黒ばやしは江戸時代中頃に神藤増五郎という人が始めたもので、現在伝承しているのは今日演奏する「目黒ばやし保存自緑会」を含めて2団体だけ。神田ばやしよりもテンポがハッキリしていて歯切れのいいのが特徴だそうです。演奏者は5人、前列が左から太鼓(オオドウ)、小鼓(シラベ)、小鼓(シラベ)、後列が左から笛(トンビ)、鉦(ヨスケ)。風景印は正確に再現しています。
神田ばやしを聞いたことがないので比べようがありませんが、「テンテケテケテン、テンテケテン」のリズムは確かに切れがいいです。こうしたものが人の手を伝って200~300年も伝承されるなんてすごいことですよねー。
9月、これから秋祭りのシーズンが始まります。
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