風景印探偵事務所~続風景印の風来坊

風景印や芸能などの記事を書いているフリーライター・古沢保のブログです。

2009年8月25日<123>元八王子郵便局・四谷龍頭の舞

画像 とても電車では無理と判明し、この風景印散歩で初めてタクシーに乗りました。運転手さんも「17時までに!」と裏道を使ったりして頑張ってくれましたが、ギリな感じだったので、104で局の電話番号を訪ね、局に「今、風景印を押しに向かっているんですけど、2~3分遅れちゃいそうで!」と言うと、快く了承してくれました。到着するとドア半締め状態で入れてくれて、どうしても今日の日付で欲しかったので感謝です。  というのも、図案の四谷龍頭の舞が奉納されるのが今日だから。そのことを話すと、女性局員さんが「そう、今日なんです。今朝来る時、そこの広場に大きく看板が出ていました。四谷会館でやるんだと思います」と教えてくれました。  19時からと聞いていたので、どうやって時間を潰そうかなと思っていたのですが、現地に行ってみると17時半スタートとのことで助かりました。会場は屋外の、普段は子どもの遊び場として開放されているところで、昨年までは四谷会館という町会の建物の前で行なっていたのが、この場所ができたことが町会の方たちはとても誇らしそうでした。 画像 獅子舞を見に行くと、大抵かぶりつきで写真や動画を撮っている人がいますが、この日お話したのは、もうこの舞を数十年も撮り続けているというベテランさん。よく卒論で取り上げようとする学生たちにも教えることがあるそうで、295年の歴史があることなど、私にもいろいろ教えてくれます。獅子の周りに花篭が6人いるのは八王子と奥多摩地区だけで、すりざさらがいないのも特徴。そして四谷の獅子がすごいのは、水引(ここでは多分、髭)が縮緬でできていて、糸が太いので、舞手にはほとんど周囲の景色は見えないのだそう。だからお互いの叩く太鼓の音だけを信じて舞っているそうで、言われて見ると途中で体勢が崩れたり、ぶつかったりしそうになることもあって、その状態でよく舞えるなと感心しきり。また物語の中で、初めて見るものがあった場合、他の地域と違って雄獅子が見に行くのも四谷の特徴。「獣は女の方が強いので、他の地域では雌獅子が見に行くんだけど、四谷は雄が行くんだ」とか。なんだ、じゃあ人間も、男が強がらずに、女性に守ってもらえばいいのか…なーんてことを思ってしまいましたが(笑)、興味深い話が多く、獅子舞を極めている方の話は面白いです。途中で雨が強くなり一時中断、私はそこで失礼しましたが、あの後、無事最後までできたのでしょうか。